08 覚えておきたい実用知識 ②

ルミコの色の使い分け

ルミコの色は潮の色に合わせる
ルミコ は暗い海中で獲物を探す魚に、エサの位置を知らせるために開発された。人間にウキの状態を知らせるのが目的ではなく、人間の居場所近くまで捕食にやってきてナーバスになっている魚たちに警戒されないよう、生物発光の明るさに調整された化学発光体である。決して魚を驚かすことはないから、チモト上20cmくらいの位置に取り付けておけば、暗い中で仕掛けをつかむときに大変役に立つ。ルミコ には、その体積を利用して水中ウキとして仕掛けを潮に乗せる役目もあるが、潮流が速くて仕掛けが浮き上がるときにはG3~G5程度のガン玉で浮力を相殺するようお勧めする。
日光は海中で急激に減衰するので、通常で水深40m以上、明るい晴天や澄み潮でも水深80m以上から夜と同じくらいの暗さになる。反射を利用したミラーメッキやホログラムと違って、自発光する ルミコ が集魚効果を発揮する深さだ。

● グリーン

植物性プランクトンが多くて海の色が緑色っぽいときに遠くまで届く色。
ほかの色が海水に吸収され、緑の波長だけが残っているから、海が緑色に見えるのだ。だから、ルミコグリーンの光が吸収されずに遠くまで届いて集魚効果を発揮する。海の発光生物でも発光細菌を利用したタイプは黄色~緑色に光る。

● イエロー

メバルやカサゴは明るい光を嫌わないから、ルミコシリーズの中では例外的に人間への見えやすさを優先して明るくしてある。ほかのルミコは5m程度だが、イエローなら20mくらい視認可能。曇天や夕暮れ時、視力の弱いカワハギはエサが見えなくなり、ルミコイエローを点けた仕掛けにアタリが集中する。

● ブルー

プランクトンが少ない外洋や澄み潮のときに遠くまで到達する色。
魚類の多くはブルーの光を一番よく感じるうえ、ウミホタルなど海の発光生物の多くは青色に光るので、ほとんどオールマイティで使用可能だ。富山湾周辺のホタルイカパターンでは、スズキやクロダイ、大型メバルやキジハタにも特効を発揮する。

● アクア

警戒心がつよくてエサを一気に呑み込まないクロダイ専用に開発された。
さらに効果を上げるため、付属の黒チューブで点発光にして使いたい。エメラルド色の波長はイカにとっても一番見えやすい色だが、やや輝度不足なので、光量のあるケミホタル75と組み合わせて、エサのごく近くで使うと効果がある。

● オレンジ

オレンジもレッドもカレイ釣師たちの要望で商品化された。かつてカレイは昼間しか釣れない魚だったのに、ルミコオレンジが登場したことでカレイの夜釣りが開拓されたのだ。カレイにとってオレンジ色の光は、イソメなどのエサ生物に見えるのだろうか?オレンジや赤色に視感度がないとしても、暗い海中の小さな光に興味を引かれるのは確かである。

● レッド

長い間、中深海魚は赤色に対する感受性がないとされてきたが、最近では見えている魚類も結構いることが判ってきた。その例としてケミホタル75のレッドはスレた大型太刀魚やイカにも優れた集魚効果が出ている。ルミコレッドはカレイや鮭に効果があるほか、点発光で使えばルビー色のエビの眼を演出できて根魚やケンサキイカにも効く。

エサの種類と特徴

ロックフィッシュがその時期食べているエサが一番!
海をライトで照らさないのが夜釣りの鉄則。ケミホタル をセットすればいちいちヘッドライトを点灯しなくてもエサを交換できるうえ、エサ箱自体も見つけやすい。生きアジを使うときも、ケミホタル6インチ をバケツの中に入れておけばフタを開けたときのビックリ飛び出しを防げる。

● アオムシ
自ら動いて誘ってくれるムシエサは入手しやすいうえによく釣れる。元気さを長く保つために細軸の鈎を使うが、短く切ってニオイを出すのもアリ。

● 生きエビ
生きたまま運ぶのにブクが必要になるが、ピンピンと動く波動が側線感度の高いメバルにアピールする。死なないよう脳を避けて鈎を刺すのがコツだ。

● 生きイカナゴ
沿岸にイカナゴが寄せてきたときはイカナゴ以外のエサに反応しなくなる。大きいので大型に狙いを絞って使うといい。死んでも使えるのでブクは必要ない。

● イカ
ワームの世界ではパールホワイトが鉄板カラーだ。白いので暗い海中でもよく目立つ。鈎持ちもいいし、柔らかいのでユラユラ揺れて誘ってくれる。

● 魚の切り身
サバやサンマ、ソーダガツオが一般的。ヒラヒラと動くように薄く短冊に切ってチョン掛けにする。アピールがつよいのはメタリックに光る腹部である。

● 鶏の皮
自然の海には存在しないのに昼間の浅場限定でよく釣れる。生のままでも、フォーミュラーに漬け込んでもOK。揺れやすいよう細くカットして使う。

● 小さなカニ
ヘチ際20cmを岸壁に貼りつかないように落とし込んでいく。ロックフィッシュ以外でカニを食べるのはクロダイくらいだから外道除けにも効果あり。

● フナムシ
エサ盗りにつよい。生きたまま背中の殻を貫通させて刺すと、たくさんの脚を元気よく動かすのでアピール満点!手の平で握って仮死させてもOK。

● ジンガサ
ウノアシなどカサガイの仲間は人間が食べても美味しい。身がしっかりしていて鈎外れしにくく、イシダイやクロダイのエサとしても人気がある。

● フジツボ
どこにでもあって採取が容易なうえ、身が柔らかいので喰いもいい。中身が小さいから大きなものを石でカチ割って取り出し、頭頂部を刺して使う。

● カメノテ
茹でて食べると感動するほど美味しい。皮を剥いてエサにすればカワハギやフグ、ベラなどの外道も食べくる。暇なときはカニを釣っても遊べる。

● ベラ
貪欲なのでよく釣れる外道。そこらの貝を割ってエサにし、ベラを釣って切り身にする。身肉が柔らかいため必ず皮つきで、皮側から鈎を刺して使う。

● カサゴ
小さなカサゴが釣れたら切り身にすれば鈎持ちがよく何匹でも釣れる。真鯛釣りで真鯛の切り身を使うとパニックになって逃げだすがカサゴ釣りならOKである。

● オイカワ
川まで釣りに行く必要はあるが、ウロコがよく光るので夜釣りでも船釣りでもアピール力抜群。海水でもすぐには弱らないし、生きてなくても喰う。

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